雑魚の魚交じり
雑魚の魚交じり
[よみ]
ざこのととまじり
[意味]
不相応に小物が大物の中に交(ま)じっていること。低い身分、低い能力の者が、それらの高い者の中に入っていること。
[語源]
雑魚(=小魚)が魚(とと)(=大きな魚)の中にまじっているということから。「雑魚」に替え「海老・蝦」の例もあり。
[用例]
ことほど、それほど、七兵衛も浮世離れした気分になって、多数の後ろで、悠々閑々と耳もとを撫でたり、また珍しくもあらぬ奥州弁の国自慢に耳を傾けたり、ここでなるべく多くの時間をつぶした方が都合がよい、この御連中も泊るとすれば、あの小屋の中へ雑魚寝(ざこね)と来るだろうが、次第によっては今晩ひとつ、雑魚の魚交(ととまじ)りというお裾分けにあずかって、その間に、地理上の心得万端を聞いて置くことだ――(中里介山『大菩薩峠』)
『Wikiquote』より
カテゴリ:社会
キーワード: 動物
地域区分:日本の諺