為せば成る
為せば成る
[よみ]
なせばなる
[意味]
1.(後続の句「為さねば成らぬ」以下を暗示して)思案ばかりして、成果をあげようとする行動を起こさなければ、決して成果を得ることはない。
2.(口語、現代語における曲解)やってみれば、意外とできるものである。
[語源]
江戸時代の米沢藩主・上杉鷹山の「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」という歌からと言われる。なお、鷹山より遡り、武田信玄の歌「為せば成る 為さねば成らぬ 成る業を 成らぬと捨つる 人の儚き」からとも。いずれも、『書経』中の「弗爲胡成(為さずんばなんぞ成らん)」に基づくものと思われる。
[用例]
1.天の啓示とでも申しましょうか、人事の最後まで努力すれば、必ずそのうしろには神仏の啓示があって道は忽然と拓けてまいるものだと、わたくしは、画道五十年の経験から、しみじみとそう思わずにはいられません。なせば成るなさねば成らぬ何事も、ならぬは人のなさぬなりけり……の歌は、このあたりのことをうたったものであろうと存じます。(上村松園 『無題抄』)
2.(註)「已然形+ば」の形なので、直訳すると「やるので、成果が上がる」であって、「やればできる(のに、なぜやらないのか)」とは、ニュアンスを異にする。後者であれば「なさば成る」となるであろう。
[類句]
『Wikiquote』より
カテゴリ:希望
地域区分:日本の諺