井の中の蛙大海を知らず
井の中の蛙大海を知らず
[よみ]
いのなかのかわずたいかいをしらず
[意味]
「小さな井戸の中にいる蛙は、大きな海などの井戸の外にある世界のことを知らない」と言う意味から、自分の狭い知識にとらわれてしまい、物事の大局的な判断ができないこと。
[語源]
「荘子 秋水篇」より
・(白文)井鼃不可以語於海者拘於虛也、夏蟲不可以語於冰者篤於時也、曲士不可以語於道者束於教也。(「鼃」はアマガエル。「蛙」とするテキストもあり)
・(訓読文)井蛙は以って海を語るべからず、虚に拘めばなり。夏虫は以って氷を語るべからず、時に篤ければなり。曲士は以って道を語るべからず、教に束わるればなり。
・(現代語訳)井の中の蛙と海のことを語ることはできない、虚(くぼみ)のことしか知らないからである。夏の虫も、氷のことを語ることはできない、夏の時季しか知らないからである。曲士(心のよこしまな人、あることに秀でる人とも)と「道」の事を語ることはできない、ある教条にとらわれているからである。
[翻訳]
英語:The frog in the well knows nothing of the great ocean.
中国語:井底之蛙(jǐng dǐ zhī wā)
[類句]
坎井之蛙 / 葦の髄から天井を覗く / 夏の虫氷を笑う / 管を以て天を窺う
『Wikiquote』より
カテゴリ:知恵・知識
地域区分:中国の諺