弘法筆を択ばず
弘法筆を択ばず
[よみ]
こうぼうふでをえらばず
[意味]
1.弘法大師のように書に優れている者なら筆の善し悪しは関係ないという意味。
2.一般化して、技量が優れていれば道具に左右されないの意。
猥画を書けというのだが、絵の道具がないからと断ると、それは困ったな、弘法は筆を選ぶと言って、商売人は絵筆のギンミ又厳重だと言うから、コチトラの筆じゃア埓があくめいな、と至極物分りのよい独り言をもらして、どうだい、之は、え、筆は立つかね、なにさ、文章は書けるかってことさ。(坂口安吾『二十一』 元の句の諧謔例)
3.達人の域に達すればどのような状況でも失敗しないの意。
4.転じて、自分の技量の不足を道具の所為にしてはならない、更には、失敗を周りの環境の所為にしてはならないという戒め。
[翻訳]
英語: a bad workman always blames his tools
フランス語: à méchant ouvrier, point de bon outil (fr)
アイスランド語: árinni kennir illur ræðari (is)
ロシア語: плохому танцору и яйца мешают (下手なダンサーは舞台が邪魔をする)
неча на зеркало пенять, коли рожа крива (顔がゆがんでるからと言って、鏡に文句を言ってはいけない)
[類句]
[反対句]
『Wikiquote』より
カテゴリ:物
地域区分:日本の諺